※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます
デバイスの話ではマウスやコントローラーばかりが議題に上がり、モニターアームは後回しにされがちです。撃ち合いが強くなる装備ではないので当然ではあります。ただ、ダイヤ帯で連戦していると、6 時間目あたりから首と肩に来ます。索敵で画面の上端を見上げる姿勢が続くと、集中の落ち方が明らかに早い。モニターの高さと距離は、エイム設定と同じくらい長時間の成績に効いてくる要素です。
この記事は使用記ではなく、仕様からモニターアームを選ぶためのガイドとして書きます。ゲーミング用と銘打った製品と汎用品で中身に大きな差はないので、見るべき数字は限られています。
先に結論:見るのは耐荷重・VESA・設置方式の 3 つ
- ガススプリング式 — 片手で高さを変えられる。位置調整の頻度が高い人向け。実売 5,000〜25,000 円
- 機械式(バネ・ネジ固定) — 一度決めた位置から動かさない前提。剛性が高く安い。実売 3,000〜8,000 円
- ポール(支柱)式 — 支柱に沿って上下、複数画面を積みやすい。デュアル構成向け。実売 8,000〜30,000 円
プロの配信を見ると高価なアームが並んでいますが、自分のランク帯で効くのは価格ではなく「モニターの重さに耐荷重が合っているか」です。ここさえ外さなければ、実売 6,000 円台でも用は足ります。

選び方の 5 軸
1. 耐荷重:上限ぎりぎりを狙わない
最初に確認するのはここです。24 インチのゲーミングモニターは 3〜5kg、27 インチで 4〜7kg、31.5 インチだと 7〜10kg になります。アーム側の耐荷重表記は「その重さを支えられる上限」であって、上限付近では保持力が足りず、じわじわお辞儀してくることがあります。
目安として、モニター実重量の 1.5 倍以上の耐荷重があるものを選ぶと、位置が決まったあとにズレにくくなります。スタンドを外した状態の重量はメーカーの仕様表に「本体質量(スタンドなし)」として載っているので、そちらの数字で見てください。
2. VESA 規格:付かないモニターがある
アームを付けるには背面に VESA マウント穴が必要です。75×75mm か 100×100mm が主流で、ゲーミングモニターはほぼ 100×100 に対応しています。
問題になるのは、VESA 穴が背面の凹んだ位置にあるタイプと、そもそも穴がない一部の湾曲・薄型モデルです。前者はモニター付属または別売のスペーサーが要ります。後者は変換アダプター(挟み込み式のプレート)で対応できることもありますが、耐荷重が下がるので大型では避けたほうが無難です。
3. 設置方式:クランプが使えるかは机の天板次第
固定方法はクランプ式(天板を挟む)とグロメット式(天板の穴に通す)の 2 通りで、多くの製品は両対応です。クランプで詰まるのは、天板の厚みが対応範囲外(一般に 10〜85mm 対応)、奥に壁や幅木があって入らない、天板が中空で強度が足りない、といったケース。挟みたい位置の厚みと奥行きの余白を先に測っておくと失敗が減ります。
4. 可動範囲:前後の引き出し量が効く
上下と左右の首振りは各社ほぼ横並びで、差が出るのは手前に引き出せる量です。アームを使う目的の 1 つは、モニターを奥に押しやってデスク面を広げることなので、稼働アームの合計長(400〜500mm 程度が主流)を見ておくと配置の自由度が読めます。
Apex のようなタイトルでは、画面が近すぎると視野の端の情報を拾いにくく、遠すぎると敵の輪郭が潰れます。24〜27 インチなら 目から 50〜70cm に収める配置が扱いやすく、この距離を作れるかどうかが可動範囲の実用的な判断基準になります。
5. 高さ:画面の中心を目線より下に置く
ここは好みが分かれるところです。事務作業なら画面の上端を目線に合わせるのが定石ですが、FPS では画面中心をやや下げた配置のほうが首の負担が軽くなります。索敵で画面全体を走査する時間が長いためです。
アームの上下可動域が狭いと、この微調整ができません。可動域の下限が天板から 100mm 前後まで下がる製品だと、座高やチェアの高さに合わせて追い込めます。チェア側の設定も絡む話なので、感度・設定の記事と合わせて詰めると噛み合います。
価格帯別のおすすめ
5,000 円未満:機械式・シングル
位置を一度決めたら動かさない人向け。片手調整はできませんが剛性は十分で、24 インチなら不足を感じにくい。デスク面を広げたいだけが目的ならここで足ります。
5,000〜12,000 円:ガススプリング・シングル(本命)
最も選択肢が多く、耐荷重 2〜9kg 前後、可動域も一通り揃う帯です。27 インチまでのシングル構成なら、まずここから選ぶのが現実的だと考えています。ケーブルホール付きの製品を選ぶと、配線が天板の上を這わなくなり、マウスの可動域を圧迫しません。
12,000 円以上:デュアル・ポール式・大型対応
サブモニターを縦置きで並べる、31.5 インチ以上を載せる、という構成の帯です。デュアルは2 本ぶんの荷重を 1 点で受けるため、天板の強度とクランプ位置の制約が一段厳しくなります。ポール式は支柱側で荷重を受けるぶん有利です。

周辺デバイスとの噛み合わせ
アームでモニターを奥に押しやると、手前の可動域が広がります。ローセンシなら、この余白がそのままマウスパッドのサイズ選択に効いてきます。PAD 中心なら手前の余白は要らないので、コントローラーと膝の位置に合わせて高さを詰めるほうが体感は変わります。DAC・ヘッドホンアンプを併用するなら、ケーブルホールに通す配線経路も先に決めておくと後が楽です。
よくある質問
Q. モニターアームを使うとエイムは良くなりますか?
直接エイムが変わるものではありません。効くのは姿勢と視認距離の安定で、長時間プレイでの消耗の減り方に現れます。撃ち合いの強さを上げたいなら感度設定やデバイス側を先に見直すほうが近道です。
Q. 湾曲モニターでも使えますか?
VESA 穴があれば使えます。ただし湾曲・大型モデルは重量が 7kg を超えることが多く、耐荷重に余裕のある製品を選ぶ必要があります。背面の凹み形状によってはスペーサーが要る場合もあるので、仕様表の VESA 対応欄を確認してください。
Q. 机が薄い/中空でもクランプできますか?
天板の厚みが対応範囲内でも、中空構造や樹脂天板だと沈み込むことがあります。この場合は補強プレート(当て板)を挟むと荷重が分散します。それでも不安が残る構成なら、グロメット式か、支柱で荷重を受けるポール式のほうが向いています。
まとめ
モニターアームは、撃ち合いを強くする装備ではありません。連戦の後半で落ちる集中を、少しだけ落ちにくくする装備です。効果が地味なぶん、選定で悩む価値も薄い。耐荷重・VESA・設置方式の 3 つを合わせたら、あとは価格で決めて構いません。
27 インチまでのシングル構成なら 5,000〜12,000 円のガススプリング式。位置を固定するだけなら機械式。デュアルや 31.5 インチ以上ならポール式か大型対応。この 3 択でほぼ収まります。
高さの詰め方は座り方とチェア次第で変わるので、シーズンが変わったタイミングでもう一度見直したいところです。
画像出典
- apex-monitor-arm-2026-1.jpg: Photo by XXSS IS BACK on Pexels
- apex-monitor-arm-2026-2.jpg: Photo by hangphe * on Pexels

